人の不幸が飯の種の人
というか、人の不幸を発端にしたことで筆をとる私。
……
被災地には「邪魔」な存在でも、メディア抜きでは「救済」できない
結構話題になっていたので。本当にメディア抜きでなければ救済できないというのかという話はさておき、真に批判すべきは硬直化する日本の行政システムであると。
まあどっちも同じくらい批判されてる気もするが、行政は当事者っちゃ当事者だから批判しづらくて、いつものマスメディア批判がしっくりくるともいえる。このジャーナリストの方が正義感で報道に携わってるとしたら、確かに後ろ指さされるようなことがあったら我慢できないかもしれないが、正しいと思ってやってるのなら後ろ指さされようが、なんだろうが黙々とやってたら?
と。
ここで、戦場カメラマンの宮島茂樹を思い出す。不肖宮島の。
この人の本は中々へーってことが書いてあるし、氏の職業観はなかなかすごいなと。
氏の職業観としては、割とよくないことが起こってると同写真を撮るかということを考えてる感じで非情にも感じる。が、人の不幸で飯を食ってるということを自覚しなきゃいけないということをも言ってるのであり、道徳観をもってはいるが正義感という言葉はあてはまらない。
報道写真を撮るということが社会にどう役立つかよりも、必要とされることを淡々とこなしていくからこそ賞賛をされる写真がとれるんだろうなと。撮ったあとの写真はそれを受け取った人たちがどう役立てるか考えた方がいいわけで。
この人の出世作の、麻原の留置所での写真だってそれ見てどう役立つの?というとかあるけど。余談だけど、この人いうには政治家は便所の中しかプライベートはない、芸能人にはプライベートなんてない!と言ってて、芸能人の不倫とかプライベートなことにはあまり…という声が霞む。
この人は非情さを感じるけど、ちゃんと(その人なりの)道徳観を持ってるとなと思うし、売れる写真を淡々と撮ってるわけだ。
叩かれても必要だと思われることをしてるっていうだったら、続ければいいような気もするが、マスコミ業界でヘリを飛ばすのを自粛したりという動きがあるのをこの記事の方は危惧していると。
本当に災害時に必要な働きをマスコミがするのなら、我先にと派手な絵を撮ることに終始するのではなく、ガイドラインでも作って業界でまとまって批判のないよう動いたらという気もする。
それこそ、災害発生で我先にと動くことしか能がないようなら硬直してると言わざるをえないのでは。